ナカシマヘルスフォース、赤磐市に新本社・工場を建設——約100億円を投じ金属3Dプリンターを増設、患者適合型製品の生産を拡大

ナカシマヘルスフォース 赤磐市新本社・工場 完成予想図 鳥瞰

整形外科用医療機器メーカーのナカシマヘルスフォース株式会社(岡山県岡山市東区、代表取締役社長:中島義雄)は2026年4月15日、岡山県赤磐市岩田地区に本社・工場を移転・新設すると発表した。投資総額は約100億円。2026年5月着工、2027年12月の稼働開始を予定している。新工場では金属3Dプリンターの最新鋭機を増設し、患者一人ひとりの骨格に合わせた「患者適合型製品」の製造拡大を図る。


直近5年で売上2倍——急成長が新工場建設を後押し

同社は2027年に事業開始から40周年を迎える。整形外科医療機器メーカーとしては国内最後発としてスタートしたが、日本人の骨格に適合した製品開発や産官学連携による革新的製品の市場投入を重ね、直近5年間で売上高が約2倍、従業員数は約1.4倍に拡大した。

この急成長の結果として、現工場での生産能力が限界に達したほか、人員増加を優先した執務環境の陳腐化、物量増加に対応できない物流機能の課題が顕在化。これらの抜本的な解決と中長期的な成長基盤の構築を目的に、今回の移転・新設が決断された。


新本社・工場の概要

項目 内容
所在地 岡山県赤磐市岩田地区(正式住所は今後決定)
敷地面積 37,072㎡
工場棟 鉄骨造2階建て、延べ床面積 11,768.73㎡
本館棟 鉄骨造3階建て、延べ床面積 5,918.37㎡
投資金額 約100億円
竣工時期 2027年10月予定
稼働開始 2027年12月予定

工場棟の3つのポイント

1. 製造床面積を現工場の約3倍に拡張

工場棟の延べ床面積は現工場比約3倍となる。経済産業省の「大規模成長投資補助金」を活用し、省人化・自動化設備を導入。金属3Dプリンターの最新鋭機を増設し、生産性と付加価値の向上を同時に実現する。

2. 受賞歴を持つ金属3D積層造形ラインを強化

同社の金属3Dプリンターを活用した生産体制は、近年「井上春成賞」「大河内記念技術賞」「ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」を受賞するなど、国内の製造技術分野で高い評価を受けている。

3. 研究開発機能を本社工場に集約

これまで別拠点で運用していた研究拠点「R&Dセンター」を新工場に統合。製造と研究開発が同じ施設に集まることで部門間の連携と意思決定を迅速化し、「研究開発型ものづくり企業」としての機能強化を図る。


医療インフラとしての災害対応も強化

医療機器を供給する事業者として、大規模自然災害時にも製品供給を継続できる体制を整える。本社併設の物流機能拠点を整備するほか、太陽光発電設備・自家発電機・貯水槽を設置し、エネルギーと用水の自立性を確保する。


赤磐市を選定した理由

岡山市中心部への近接性と、山陽自動車道・岡山インターチェンジへの良好なアクセスが評価された。豊かな自然環境と広い事業用地を備えつつ、物流拠点としての交通利便性も高い。同社は地域への雇用創出や防災取り組み、産業振興への貢献も表明している。


現工場の活用方針

新本社・工場の完全稼働までの移行期間は、現工場も一部機能を並行稼働させる。稼働開始後の現工場については、製造技能継承のための教育研修施設、生産需要増への対応サブ工場、またはナカシマグループ他社による活用など複数の選択肢を検討している。


シェアラボ編集部コメント

医療機器製造の現場で金属3Dプリンターが「差別化を生む中核設備」として認知されていることを、今回の発表は明確に示している。単なる試作機ではなく、受賞歴のある量産ラインとして機能し、その強化に100億円規模の投資が行われる点は特筆に値する。

📷 アイキャッチ画像出典:ナカシマヘルスフォース株式会社 「岡山県赤磐市に新本社・工場を建設」プレスリリース(2026年4月15日)より。完成予想パース図(鳥瞰)。

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