米マークフォージドがインコネル合金を造形材料として開発。気になる日本発売は?
米メディア3Dインダストリーによると、 Markforgedが金属3DプリンターMetal Xに対応した 、インコネル625の造形材料を開発した。2019年9月25日時点では、日本サイトには販売に関する情報は掲載されていない。
ニッケルクロムベース (20-23%のクロム含有量) の合金であるインコネル625は、高温で高強度を維持する傾向があるため、化学、航空宇宙産業でしばしば用いられている。
最大引張強度は765 MPa、0.2%降伏強度は334 MPa、42%の破断点伸び(すべての特性は焼結後)で、相対密度が100%の鍛造インコネル625(AMS 5599)と比較して、焼結時のMarkforged Inconelの相対密度は96.5%程度とのこと。
金属3Dプリンターとしては安価な3000万から4000万円台で販売されているとみられるMetal Xがインコネル合金を造形に利用できるようになったことで、インコネルでの複雑な形状を比較的低コストで造形できるようになる。
Metal Xはこのほかにも、17-4 PHステンレス鋼、A2工具鋼、D2工具鋼、 H13工具鋼などの 造形材料での出力が可能。こうした流れから、今後も3Dプリンターの造形材料は多様化していくと思われる。
2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。