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世界初の「3Dプリント住宅街」建設がメキシコで着々と進む

CNN(ニュース専門のアメリカのTV局)によると、メキシコの貧しい農村地帯に巨大な3Dプリンターでつくった住宅2棟が完工したという。このまま開発が順調に進み住宅街として完成すれば、世界初の3Dプリンターで作った街となる。

開発業者は今年2020年末までに50棟の新築住宅を建設して、地元住民が木材や金属、あり合わせの資材で自作した家に置き換えたい考えだ。

以前に本サイトでも以下の記事で紹介したが、現在、このようなほとんど地震のない大陸部で、3Dプリンターを使った住宅建設が着々と進んでいる。

>> 世界中の建設業界で進む3Dプリンター活用まとめ

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3Dプリンター 建築による街づくり

日本では、まだ3Dプリンターといえば試作品を作るものという認識の方も少なくないのであらためて断っておくが、もちろん、この2棟の住宅は住居として人が住むことができる。

建物の基礎部分は耐震性を持たせるために補強してあり、コンクリート素材も従来のコンクリートに比べて頑丈だという。完成した平屋根の住宅は米南西部を思わせるデザインだが、壁は丸みを帯びており、約46平方メートルの屋内に寝室2つ、浴室1つ、リビング、キッチンを完備する。

価格は未定だが、1棟の建設費は40万円程度しかかかっていないという。現在、この住宅支援プロジェクトを進めている非営利団体であるNPO法人「New Story」は、居住者の収入の2~3割を住居価格として負担してもらう方向で、各家族と調整を進めている。

また、入居世帯の募集については、メキシコの非営利団体「エチャレ」が協力している。

建築用3Dプリンター「バルカン2」

使用された建築用3Dプリンター「バルカン2」の技術開発は、提携先の建築技術会社「ICON」が担当しており、試作を重ね3年間という月日をかけた。
弾力性のある1階建ての建物をより速く、より手頃な価格で、より自由に設計できるよう作られているという。

引用元: www.3ders.org

3Dプリンターの現地での組み立ては必要なく、現地までカスタムトレーラで輸送する。メカトロニクス及び一連の専用ソフトウェアの改善により、基本的なトレーニングを受ければ誰でも操作できるそうだ。

将来の展望

3Dプリンターを使った住宅建設のコストは、もちろん何よりスピード向上が目覚ましい。NPO法人「New Story」と建築技術会社「ICON」が2018年3月に発表した3つの寝室がある住宅の場合、建設に要した時間はわずか48時間だったという。

こうした動きは、今後ますます加速すると思われる。住宅建築コストの低下は、住居購入価格および家賃の低下をもたらし、発展途上国の中で貧困にあえぐ人たちには大きな光となるだろう。

日本では、例えば震災時に作られたプレハブが、実は非常に高額な費用がかかってしまっている問題などを考えれば、広大な北海道や平地がある程度確保できる地震の影響が少ない地域であれば、そう遠くない日に、災害対策に向けて政府とスーパーゼネコンが手を組み、3Dプリンターによる仮設住宅の開発に着手するなどという時が来るかもしれない。

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