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メロンを手紙に!3Dプリンター+農業のコラボでギフトニーズ狙う

熊本のメロン農家、西川農園(代表 西川徹)と3Dプリント事業を運営している株式会社メルタ(代表 取締役 濱中拓郎)は、「お手紙メロン」の商品を販売開始

贈答品としてのメロンに付加価値を

メロンに3Dプリンターで出力した型を押し当て、刃物で皮に切り込みを入れる。するとカービングのようにメロンの皮にメッセージや柄を刻むことができる。原理的には非常にシンプルでしかも贈答品としてのメロンに高い付加価値を与える取り組みが始まった。サービス名称は「お手紙メロン」。名前もキャッチーだ。

いただいた文章を元に、3Dプリンターで型を製作します。製作した型を幼少期のメロンに当て、ナイ フでなぞるように傷を入れます。メロンが育ち成熟すると、自然治癒の力で型どおりの模様が出来上が ります。オリジナル文や複雑な模様など、少ロット生産を得意とする3Dプリンターが活躍します。 3Dプリンターを使った型作りを株式会社メルタ、メロン栽培を西川農園が担当しています。異なる業 界の会社がタッグを組むことで、新しい商品をつくることができました。

株式会社メルタのプレスリリースより

価格は2Lサイズ(約1.5キロ)で定型メッセージを刻むスタンダードコース(12000円)と自由メッセージを2行10文字刻むオリジナルコース(16000円)の2種類。千疋屋のオンラインショップで販売されている1.25kgの化粧箱入りマスクメロンが12960円となっており、生産農家としては高級フルーツ店の小売価格相当で直販できるというメリットがある。数量は150個限定で、2019年は3月15日に注文を締切り、5月1日ごろに発送した。

さらに「くまモン柄」も

より汎用的な柄で廉価版も発売している。栽培を担当する西川農園が熊本の農家ということもあってか、くまモン柄のメロンも販売しており「キャラメロンシリーズ」と題している。価格は6480円での販売で、こちらも高付加価値な商品となっている。

もちろん植物の栽培なので、受注後から納品までの生育時間もかかる上に、高単価商品だけにユーザーの期待値も大きい。枯れるリスク、自然治癒の過程で品質劣化するリスクもあるだろう。だが 3Dプリンターをつかってすこしだけ製品をカスタマイズする、そんな発想ですこしの設備投資で新しい価値を創造したこの取り組みは非常に大きな可能性を感じる。地元の商品、自社の製品にもなにか付加価値がつけることができるかもしれない、そんな目で新しい取り組みを考えても面白い。

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編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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