東京インキ、透明性を向上したプラスチックシンチレータ対応3Dプリンターフィラメントを8月3日に発売

2026年7月15日
 『ルミネード®C 3DPフィラメント』出典:東京インキ
 『ルミネード®C 3DPフィラメント』出典:東京インキ

東京インキ株式会社(以下、東京インキ)は、プラスチックシンチレータ機能を備えた3Dプリンターフィラメントの改良モデル「ルミネードC 3DPフィラメント(PSFC-250)」を、2026年8月3日より販売開始する。原材料と製造条件を見直すことで透明度を向上させ、従来品の造形性やシンチレータ特性を維持したまま、よりクリアな造形を実現した製品である。

従来品を改良し透明度を向上

新製品は、2025年8月に発売した「ルミネード 3DPフィラメント」の改良モデルである。

従来品は放射線を受けることで発光するプラスチックシンチレータとしての性能を備えていたが、製造上の制約からわずかな白濁が生じる場合があり、造形物が厚くなるほど透明性への影響が見られるケースがあった。

今回、原材料と製造条件を見直すことで透明度を向上させ、従来品と同等の造形性やシンチレータ特性を維持しながら、より高い透明感を持つ造形が可能となった。

研究・教育用途での活用を想定

本製品は、放射線を受けることで発光するプラスチックシンチレータ機能を備えたFFF(熱溶解積層)方式3Dプリンター向けフィラメントである。

研究機関や教育機関での試作品製作、評価用部材、教育・実験用途など幅広い活用を想定している。また、放射線検出器の試作や教育教材の製作などにおいて、3Dプリントならではの自由な形状設計を生かした検討が可能になるとしている。

同社は今後も、研究・教育分野に向けた材料開発を通じ、新たな用途開発への貢献を目指すとしている。

製品の主な特長

「ルミネード®C 3DPフィラメント」の主な特長は以下のとおりである。

  • 原材料および製造条件の最適化により、従来品より透明度を向上
  • 厚みのある造形物でも光の透過性に配慮したクリアな造形が可能
  • β線などの放射線検出に用いるシンチレータ部材や教育・実験用途に対応
  • 金型不要で少量試作や研究用途に適し、複雑形状やカスタム設計にも対応
  • ポリスチレン系材料を採用し、安定した造形性を実現
  • 一般的なFFF方式3Dプリンターで使用可能
出典:東京インキ
出典:東京インキ
本製品および従来品を用いて造形後、研磨処理を施したサンプルの外観写真と透過率測定データ。出典:東京インキ
本製品および従来品を用いて造形後、研磨処理を施したサンプルの外観写真と透過率測定データ。出典:東京インキ

製品仕様

項目内容
製品名ルミネード®C 3DPフィラメント
型番PSFC-250
対応プリンター熱溶解積層(FFF)方式3Dプリンター
フィラメント径1.65~1.75mm
重量250g
材質ポリスチレン系
推奨造形温度190~210℃
推奨ベッド温度80~90℃
価格25,000円(税抜)

販売開始は2026年8月3日(月)9時で、東京インキ公式コーポレートサイト内のe-shopsにて取り扱われる。

シェアラボ編集部コメント

放射線を可視化できるプラスチックシンチレータを3Dプリンター用フィラメントとして利用できる点は、本製品の大きな特徴である。今回の改良では透明度が向上したことで、厚みのある造形物でも光の透過性が改善され、放射線検出や教育用途などでより扱いやすい材料となった。特殊機能を持つ3Dプリント材料は用途が限定される一方、研究開発や教育現場では既製品では対応できない形状を短期間で製作できるメリットがあり、今後もこうした高機能フィラメントのラインアップ拡充が期待される。

用語解説

■ プラスチックシンチレータ
放射線を受けると微弱な光を発する樹脂材料。放射線検出器や実験装置、教育用途などで利用される。
■ FFF方式(熱溶解積層方式)
熱で溶かした樹脂フィラメントをノズルから押し出し、一層ずつ積み重ねて造形する3Dプリント方式。家庭用から産業用まで広く採用されている。
■ ポリスチレン(PS)
透明性や加工性に優れた熱可塑性樹脂。実験器具や容器、模型など幅広い用途に使用され、機能性材料のベース樹脂としても利用される。

樹脂の関連記事

今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中からピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

記事検索

2033の記事から探す

最新記事

編集部のおススメ記事