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日本版SBIR制度による研究開発支援プログラム ― 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

NEDOによる「SBIR推進プログラム」のサイト

日本版SBIR(Small / Startup Business Innovation Research)制度は、研究開発型スタートアップが社会課題の解決に貢献するための研究開発を促進し、その成果の社会実装をスムーズに行うことを目的としている。この制度は、科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律の規定により、内閣府が司令塔として省庁横断的に推進されている。具体的には、年度ごとに内閣府ガバニングボードによって決定される研究開発課題やフェーズに応じた支援などである。フェーズ1では概念実証(POC)や実現可能性調査(FS)が行われ、フェーズ2では実用化開発が支援される。今回は金属3Dプリンターの新方式開発やアルミニウムのリサイクルプロセスなど金属3Dプリンターに取り組む企業にとっても関連する研究テーマが掲題されている。(上部画像はNEDOによる「SBIR推進プログラム」のサイト。出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

フェーズ1:概念実証と実現可能性調査

フェーズ1は、概念実証(POC:Proof of Concept)と実現可能性調査(FS:Feasibility Study)に焦点を当てている。このフェーズでは、新しいアイデアや技術が市場や社会に受け入れられる可能性を評価し、その技術的な実現可能性を検証する。初期の技術開発や概念の検証を行い、プロジェクトが次の段階に進むための基盤を築く。これには、技術的な課題の特定や解決策の提案、初期モデルの作成が含まれる。成功したプロジェクトは、フェーズ2へと進む資格を得ることができる。そのため、このフェーズ1は、アイデアが社会的な課題解決につながるかどうかを判断するための重要なステップである。

フェーズ2:実用化開発への移行

フェーズ2は、実用化開発を目的としており、フェーズ1で成功を収めたプロジェクトが対象となる。この段階では、概念実証(POC)や実現可能性調査(FS)を経て、技術の市場への導入が具体的に検討され、製品化に向けた詳細な開発計画の策定、プロトタイプの製作、市場テストなどが行われる。このプロセスを通じて、技術の実用化の障壁を明らかにし、それを乗り越えるための解決策が開発される。また、このフェーズでは、政府や関連機関との連携を深め、実用化に必要な規制や基準に適合するよう努める。成功したプロジェクトは、社会実装に向けての最終段階へと進むことになるため、このフェーズは、実社会で利用されるための重要な橋渡し役を果たす。

事業のスキーム
事業のスキーム(出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

助成金と支援の詳細

日本版SBIR制度における助成金と支援は、研究開発型スタートアップがイノベーションを推進し、社会課題の解決に貢献するための重要な資源である。フェーズ1では、プロジェクトごとに最大2000万円の助成が可能であり、NEDOが費用の100%を負担する定額助成事業として実施される。一方、フェーズ2では、実用化に向けた研究開発を支援するために、最大1億円の助成が提供され、こちらはNEDOの負担率が2/3以内の助成事業である。また、フェーズ1を成功裏に終えたプロジェクトがフェーズ2に進むことができるため、継続的な支援が期待できる。この助成金は、プロジェクトの規模や段階に応じて柔軟に設定されており、技術開発の各ステージで必要とされる財政的な支援を確保するために設計されている。

2024年度の公募対象となる予定の研究開発課題一覧
2024年度の公募対象となる予定の研究開発課題一覧出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)

成果と期待される影響

同制度は科学技術の発展と社会課題の解決を目指す重要なイニシアティブであり、その成果と影響は多岐にわたる。支援されるプロジェクトは、先進的な研究開発を通じて新しい製品やサービスを創出し、経済成長に貢献する可能性がある。特に、フェーズ1とフェーズ2を通じて、実証された技術が市場に導入されることで、エネルギー効率の改善、環境負荷の低減、そして公共の福祉の向上が期待される。また、これらの技術が広く普及することによって、持続可能な社会の実現に向けた基盤が築かれることも予測される。さらに、国際競争力の強化や新たな雇用機会の創出といった経済的なメリットも見込まれており、長期的には国内外における日本の産業技術のリーダーシップを強化することが期待される。

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