飛来隕石のレプリカを3Dプリンターで造形 ― 千葉県習志野市
千葉県習志野市は、令和2年7月2日に習志野市に落下した隕石の精密な復元模型「習志野隕石レプリカ」を3Dプリンタ―で製作したと発表。レプリカは習志野市役所に常設展示し、市公式ホームページ上でも「3D習志野隕石図鑑」を公開するとしている。(画像出典:習志野市)
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千葉県習志野市に飛来した隕石「習志野隕石」を市のPRに活用
令和2年7月2日午前2時32分、関東地方を西から東へ移動する、満月より明るい火球が目撃され、千葉県北西部への落下が予測されるという出来事があった。同日、習志野市内で隕石らしき石が発見され、茨城県つくば市にある国立科学博物館で分析されることとなった。
その結果、実際に宇宙から飛来し地球上に落下した隕石で、太陽系が形成された46億年前のものと判明。国際隕石学会に「習志野隕石(Narashino)」として登録されることとなった。習志野市によると、博物館や科学館ではなく、市役所が隕石模型の製作を行うのは珍しい事例だという。
習志野隕石の3Dスキャンデータをもとに、3Dプリンターでフルカラー造形
模型の制作は、国立科学博物館より3Dスキャンデータの提供を受け、3Dデザインを行う株式会社ロイスエンタテインメント(大阪市天王寺区)が造形を担当した。ミマキ社のインクジェット方式のフルカラー3Dプリンターで造形したあと、精密塗装を施して隕石の外観を再現した。
ブランディングのために3Dプリンターを活用
習志野市は、シティーセールスと自ら呼ぶ町おこしのためのブランディング活動に積極的な自治体だ。「習志野隕石レプリカ」の展示を通して、市内外の人々が市役所に来訪したり、子どもたちが科学への興味や宇宙へのロマンを感じたりするきっかけになればと考えているようだ。
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