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デスクトップメタルがExOneを約634億円で買収

米マサチューセッツ州に本社がある金属3DプリンターメーカーのDesktop Metal(以下、デスクトップメタル)は2021年8月11日、米ペンシルベニア州の産業用3Dプリンターメーカー ExOne の株式をすべて取得したと発表した。買収に要した総額は計5億7,500万ドル(約634億円)におよぶ。

ユニコーン企業が老舗を買収

競争が激しい世界の3Dプリンターの世界にデスクトップメタルが登場したのが2015年。バインダージェット方式の金属3Dプリンターを手がけるスタートアップ企業として注目を集めた。サービスではなくシステムとしての販売というアプローチは、業界の先駆者でもあるExOneも意識せざるを得なかった。

デスクトップメタルが製造・販売する金属3Dプリンター「Studio System」を同業者であるMarkforged(マークフォージド/米マサチューセッツ州)が開発したMetal Xシステムと連携させ、環境に優しく低コストなオフィス向け金属3Dプリンターの製造・販売に成功。その後、ExOneも3DプリンターメーカーRapidia(カナダ・バンクーバー)と提携し、競合機種となる製品を販売するなど、両社は世界の金属3Dプリンターを牽引する存在だった。

先ごろFord Motor Company(フォード/米ミシガン州)への自動車用最終部品の生産に「ExOneの技術を用いる」とデスクトップメタルから発表があったばかりで、今回の買収の一報は驚きをもって伝えられた。

2021年1月、デスクトップメタルは同業であるEnvisionTEC(米ミシガン州)を3億ドル(約312億円)で買収。このExOne買収によって、デスクトップメタルの時価総額は25億ドル(約2650億円)にも及ぶと言われる。

デスクトップメタルの創設者兼最高経営責任者である Ric Fulop 氏と、ExOne の CEO である John Hartner 氏は、今回の買収について次のように述べている。

「今回の買収により、補完的なテクノロジーと市場投入の取り組みを活用して継続的な成長を推進することで、お客様により多くの選択肢が提供されると確信しています。この取引は、Additive Manufacturing 2.0(積層造形 2.0)の採用を加速するという私たちのビジョンを実現するための大きな一歩です」

デスクトップメタル 創設者 兼 最高経営責任者 Ric Fulop氏

「当社の補完的なプラットフォームは、お客様により良いサービスを提供し、さらにグリーンテクノロジーの採用を加速して、株主価値の向上を促進すると信じています。もっとも重要なことは、私たちのテクノロジーが世界を改善できる有意義な生産量で重要なイノベーションを推進するのに役立つことです」

ExOne CEO John Hartner 氏

企業情報

デスクトップメタル

2015年10月に創業したデスクトップメタルは金属3Dプリンターを製造するスタートアップ企業。連続炭素繊維プリンター「Fiber」や金属3Dプリンター「Studio System」「Production System」、金属バインダー噴射プリンター「Shop System」など高品質の工業用3Dプリンターを数多く手がけるリーディングカンパニーだ。10億ドル以上の価値がある株式非公開のスタートアップ企業を指す「ユニコーン」企業のひとつに数えられる。

ExOne

1995年創業の産業用3Dプリンターメーカー。本社を構える米ペンシルバニア州ノースハディントンに加え、独バイエルン州ゲルストホーフェンをはじめ世界5ヶ所に拠点を持ち、従業員数も300人に及ぶグローバル企業だ。

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関する情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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