GEヘルスケア・ジャパン株式会社(東京都日野市、以下、GEヘルスケア・ジャパン)は、2026年3月1日付で執行役員人事を実施した。新たにイメージング本部長として加藤公一氏が執行役員に就任した。今回の人事は、画像診断事業の強化を目的としたものであり、同社の主力領域であるMRIやCTなどイメージング分野の成長をさらに推進する体制となる。
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加藤公一氏がイメージング本部長に就任
今回の人事では、これまでイメージング本部MR部 部長を務めていた加藤公一氏が、執行役員イメージング本部長に昇格した。
加藤氏は1993年にGEヘルスケア・ジャパンへ入社。関東エリアでMRセールスを担当した後、オープン型MRのプロダクトマネージャーを務めた。
その後、米国ミルウォーキーへ赴任し、オープン型MRの新製品ローンチを担当。帰国後は3T(テスラ)MRIの市場開発を担い、国内市場の拡大に取り組んできた。
さらに東京・九州の営業組織を統括したほか、中四国・九州エリアでは営業やサービスを横断する組織のゾーンリーダーとして事業成長を牽引。イメージング本部ではサージェリー・モダリティ担当のリーダーを経て、MRモダリティ担当リーダーとしてビジネス拡大を推進してきた。
今回の昇格により、同社の画像診断事業を統括する立場となる。
GEヘルスケア、画像診断分野で世界的な実績
GEヘルスケアは、MRI、CT、超音波、PACSなどの画像診断領域で100年以上の歴史を持つ医療機器企業である。世界約160カ国で事業を展開し、10億人以上の患者の医療を支えている。
2023年1月にはGEグループから分社化し、独立した上場企業として新たな体制で事業を展開している。
日本法人であるGEヘルスケア・ジャパンは1982年に設立され、研究開発、製造、販売、サービスまでを国内で展開する重要拠点である。国内従業員は約1500人、本社のほか全国60カ所に事業拠点を持つ。
日野工場では3Dプリンターによる医療部品製造も開始
同社の重要拠点である日野工場(東京都日野市)は、2020年に世界経済フォーラム(WEF)から先進工場「Lighthouse(灯台)」として認定された。Lean/カイゼンの思想をベースとしたスマートファクトリー化を進めている。
また2026年1月には、核医学装置およびCT装置に使用されるコリメーターを3Dプリンターで製造する拠点「Hino Additive Manufacturing Center」を同工場内に開設した。医療機器分野でも積層造形の活用が進みつつある。
同社は今後も、AIやデータ分析、デジタルプラットフォームを組み合わせた「プレシジョン・ケア」の実現を掲げ、医療機関の診断・治療支援を進めていく方針である。
編集部コメント
GEヘルスケアの日野工場は、日本の製造業の中でもデジタル化の先進事例として知られている。世界経済フォーラムの「Lighthouse工場」に認定された国内初の工場でもあり、Lean/カイゼンとデジタル技術を組み合わせた製造モデルを構築している。
注目すべきは、2026年1月に開設された「Hino Additive Manufacturing Center」である。ここでは、CTや核医学装置に使われるコリメーターを3Dプリンターで製造している。医療機器では高精度部品が求められるため、3Dプリントの量産活用はまだ限られている分野だが、こうした事例は医療機器製造の新しい方向性を示すものと言える。
今回の人事でイメージング事業の体制が強化されることで、医療機器とデジタル技術、さらに3Dプリントを組み合わせた新しい製造・医療モデルの展開にも注目が集まりそうだ。
用語解説
| ■ MRI(磁気共鳴画像装置) 強力な磁場と電波を利用して人体内部の断面画像を取得する医療用画像診断装置。放射線を使用しないため被ばくがなく、脳や神経、筋肉、血管などの詳細な観察に用いられる。 |
| ■ コリメーター CTや核医学装置などの医療機器で使用される放射線制御部品。放射線の進行方向を整えたり不要な散乱線を遮る役割を持つ。高精度な形状が求められるため、近年は3Dプリンターによる製造の研究や実用化が進んでいる。 |
| ■ Lighthouse工場 世界経済フォーラム(WEF)が選定する先進工場の認定制度。IoT、AI、データ分析などのデジタル技術を活用し、高い生産性やサプライチェーン改革を実現している工場が選ばれる。世界のスマートファクトリーのモデルケースとされる。 |
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