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Peugeotが自動車の内装に3Dプリントを活用

ベルベット素材に3Dプリントしたパターン

自動車メーカーのPeugeot社が3DプリンターメーカーStratasys社の「J850 TechStyle」を用い、自動車の内装用ベルベット素材に3Dプリントしたパターンを組み込んだインテリアを製作した。

Peugeot社のコンセプトカー「Inception」の内装には、シートから床までベルベット素材が使用されており、これにStratasys社の3Dプリント技術で作成された3Dパターンが組み込まれている。(上部画像は柔らかいベルベット素材に直接3Dプリントされたもの。出典:Stratasys)

柔軟性のある素材に直接3Dプリント

今回、Peugeot社がコンセプトカーの内装にStratasys社の3Dプリント技術を活用したのは、柔軟性のあるベルベット素材に直接3Dプリントを施したいというPeugeot社のニーズからだ。

ベルベット素材を現代化し、視覚的にインパクトのあるフロアマットとしても機能することを目指したという。なお、ベルベット素材は100%リサイクルポリエステル製となっている。

Peugeot社のコンセプトカー「Inception」
Peugeot社のコンセプトカー「Inception」(出典:Business Wire社)

これまでの装飾方法では、比較的フラットなデザインは可能であったものの、厚みや高さを出すことは困難であった。その課題を克服するために3Dプリンターに着目したようだ。その不可能だった立体的な装飾方法を可能にしたのがStratasys社の3Dプリンター「J850 TechStyle」だ。

「J850 TechStyle」の特徴

3Dプリンター「J850 TechStyle」
3Dプリンター「J850 TechStyle」(出典:Stratasys社)

「J850 TechStyle」はStratasys社が特許を取得したプリント方法「Polyjet方式」の3Dプリンターの一種だ。「Polyjet方式」では、2Dのインクジェットプリンターのようにヘッドのノズルから3Dプリンターの印刷素材となる液体樹脂を噴射し、UVライトで硬化することを繰り返して造形する。

「J850 TechStyle」の最大の特徴は、3Dデザインをデニム・綿・ポリエステル・麻・革などさまざまな生地や衣服に直接プリントが可能な点にある。7種類の素材を同時にフルカラーで直接プリントし、透明度の高い詳細なテクスチャも表現できる。

>>J850のスペック詳細(株式会社ストラタシス・ジャパン)

「J850 TechStyle」は特にファッション業界で注目されている3Dプリンターだ。先日(2023年8月時点)も人気ウエディングドレスデザイナーが今後のコレクションすべてに「J850 TechStyle」を使用する予定だと発表し、話題になった。

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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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