APPLE TREE株式会社(以下、APPLE TREE)は、3Dプリントを活用した製造サービス「DeepMaker」において、ショールーム機能を備えた新たなラボ拠点を大阪・北堀江に開設した。本拠点は、設計・試作・製造・仕上げまでの一連の工程を実際に体験・確認できる環境を整えたものであり、3Dプリントを軸としたものづくりのプロセス全体を具体的に把握できる点が特徴である。同施設は、これまで3Dプリントシューズブランド「STARAY」の北堀江店として運営されていた店舗を再構築したもので、販売拠点から製造拠点へと役割を転換している。なお、見学は予約制となっており、専門スタッフの案内のもとで各工程を体験できる。
目次
設計から仕上げまでを一貫して体験可能
「DeepMaker」ラボでは、3Dプリントによる製造プロセスを一貫して体験できる環境が整備されている。来場者は現場の実作業を通じて、各工程の役割や流れを具体的に理解することが可能である。
製造現場の可視化
複数のスタッフによる連携作業により、効率的な製造プロセスを実現している。従来の製造とは異なる工程を、現場レベルで確認できる点が特徴である。

パラメトリックデザインによる設計
用途や要件に応じて形状を最適化するパラメトリックデザインを採用。柔軟性とスピードを両立した設計が可能である。

3Dプリントによる造形
産業用3Dプリンターによる造形工程
設計データを基に造形を行い、試作から小ロット量産まで対応。金型を必要としない製造手法を実現している。

研磨による品質向上
造形後の研磨工程
用途に応じて研磨処理を行い、表面品質および精度を高める工程である。

塗装による最終仕上げ
塗装によって外観品質を向上させ、製品としての完成度を高める。

多様なニーズに対応する設備環境
ラボ内に設置された製造設備
複数の3Dプリンターおよび関連設備を常設し、試作から小ロット生産まで幅広いニーズに対応できる体制を構築している。

ショールーム機能の併設
ラボ外観および展示スペース
ショールームでは製造サンプルの展示に加え、導入に関する具体的な相談にも対応する。



開設の背景
近年、製造業では製品ライフサイクルの短縮や多品種少量生産への対応が求められている。従来の製造手法では、スピードや柔軟性の面で課題が顕在化している。DeepMakerは、3Dプリント技術を活用することで設計から製造までを一体化し、こうした課題の解決を目指すサービスである。本ラボの開設により、製造プロセスの可視化と体験機会を提供し、導入検討をより具体的に進めるための環境が整備された。
編集部コメント
販売拠点を製造拠点へと転換し、実際の工程を体験できる形にした点は、3Dプリント導入検討層にとって有効なアプローチである。特にパラメトリック設計から後加工までを一貫して見せることで、「どこで価値が生まれるのか」が可視化されている点は評価できる。国内では依然として「試作止まり」のケースが多いが、こうしたラボ型拠点は小ロット生産への移行を後押しする可能性がある。装置販売に依存しないサービスモデルとしての展開にも注目したい。
用語解説
| ■ パラメトリックデザイン 寸法や条件などのパラメータ(変数)を設定することで、形状を自動的に変化・最適化できる設計手法。用途に応じた形状変更を効率的に行えるため、カスタマイズや設計の高速化に適している。 |
| ■ 小ロット生産 少量単位で製品を製造する生産方式。3Dプリントは金型を必要としないため、小ロットでもコスト効率を維持しやすく、多品種少量生産に適した技術とされる。 |
APPLE TREEの関連記事
今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中からピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。
国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。


