APPLE TREE株式会社(以下、APPLE TREE)は、デジタル製造プラットフォームを展開するMarkforgedの新材料「Onyx GF」の取り扱いを開始した。
Onyx GFは、MarkforgedのOnyxシリーズが備える高い強度や剛性を受け継ぎながら、カラー造形に対応したガラス繊維強化ナイロン材料である。これまで高い機械特性を維持したままカラー化することが難しかった産業用途向け材料において、強度と視認性を両立する選択肢として位置付けられている。
この材料を使用することで、塗装やラベル貼りといった後工程を行わずに、高い視認性を備えた治具や工具を社内で迅速に製作することが可能となる。
目次
強度と視認性を両立する新たな材料
製造現場では、色分けによる視覚管理が安全性や作業効率の向上に大きく関わっている。危険エリアの表示や部品識別、製造ラインごとのゾーニングなど、色を活用した管理は5S活動や品質管理において重要な役割を担っている。
一方で、従来は高い機械特性を持つOnyxが黒色のみの対応であったことに加え、カラー造形が可能なPLAやABSなどの一般的な樹脂では産業用途に必要な強度を十分に確保しにくいという課題があった。
Onyx GFはこうした課題に対応し、高い機械性能とカラーによる視覚管理を同時に実現する材料として開発された。
Onyx GFの主な特長
Onyx GFは、レッド、イエロー、ブルー、グリーン、グレー、ホワイトの6色をラインアップしている。用途や使用エリアごとの色分けが容易になり、塗装やラベル貼付が不要となるため、剥離やメンテナンスの負担軽減にもつながる。
また、従来のOnyxと同様に優れた引張強度や剛性、寸法安定性を備えており、治具や工具など実際の製造現場で使用する部品の製作に適している。
さらに、ガラス繊維を採用していることから、炭素繊維系材料とは異なり非導電性を有しており、電気絶縁性が求められる用途にも対応できる。
加えて、Markforged独自の連続繊維補強(CFR)技術にも対応している。必要に応じて内部へ連続カーボンファイバーを配置することで、アルミニウムに匹敵する強度を持つ部品の造形も可能である。
幅広い産業分野での活用を想定
航空宇宙や自動車分野では、視認性の高い工具や治具を使用することで、異物混入(FOD)のリスク低減や作業ミスの防止が期待される。
食品・医薬品分野では、製造エリアごとの色分けによるゾーニング管理を実施し、交差汚染リスクの低減に役立てることができる。
また、製造現場の安全対策やポカヨケ用途では、危険エリア周辺で使用する治具を高視認性カラーで製作することで注意喚起を行えるほか、色による識別によって誤使用や誤組み付けの防止にも活用できる。
今後の展開
APPLE TREE株式会社はこれまでMarkforged製品の提供を通じて、国内製造業におけるデジタル製造の導入を支援してきた。
今後も新材料や新技術の提供を進めることで、製造現場の効率化、品質向上、安全性向上への貢献を目指すとしている。今回のOnyx GFの取り扱い開始により、現場ニーズに応じた柔軟な部品製造を可能とし、インハウスでの迅速な改善活動を支援していく考えである。
用語解説
| 用語解説:Onyx GF |
|---|
| ■ Onyx GF Markforgedが開発したガラス繊維強化ナイロン材料。高い強度や剛性を維持しながら6色のカラー造形に対応し、産業用途向け治具や工具の製作に適している。 |
| 用語解説:連続繊維補強(CFR) |
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| ■ 連続繊維補強(CFR) Markforged独自の技術で、造形中に連続したカーボンファイバーなどを内部へ配置し、樹脂部品の強度や剛性を大幅に向上させる補強方式である。 |
| 用語解説:FOD(Foreign Object Debris) |
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| ■ FOD 異物混入(Foreign Object Debris/Damage)のこと。航空宇宙や自動車産業では、工具や部品などの置き忘れや異物混入による事故・品質不良を防ぐため、視認性向上や管理体制の強化が重視されている。 |
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